故障・修理の事

お茶がかかって水濡れしたニンテンドースイッチを分解、修理してみました。

ニンテンドースイッチの水没復旧修理

母の友達の子供のswitchを修理してみました。

水濡れでジョイコンの認識と充電が出来なくなったニンテンドースイッチの水没修理の事を書いていきます。

 

NS_sam

ニンテンドースイッチ水濡れの経緯

私の母の友達が言っていた話。

子供がNintendoSwitchと水筒をリュックに入れて持ち歩いている時に、水筒のフタがしっかり閉まっていなかったようで、水筒に入っていたお茶が漏れ出てしまっていたらしい。

そしてリュックの中に一緒に入れていたSwitchにもお茶がかかってしまっていて水濡れ状態になってしまったという事でした。

水濡れで起きている実際の症状

その後、スイッチ本体についた水分を拭き取り普通に使えているみたいだったので、大丈夫だったのかなと考え、そのまま普段通りにスイッチを使用していたそうでした。

しかし、その翌日にとある不調に気付いたようでした。

その症状は2点あり

①左のジョイコンを本体に取り付けても充電が出来ない

②右のジョイコンを本体に取り付けても認識出来ない

というものでした。

濡れた当日はドックに繋いでテレビに画面を表示させ、プロコンで遊んでいたので気付かなかったみたいでした。

水濡れの修理を頼まれた

その子は毎日どうぶつの森をプレイしているらしく、修理に出さなければいけないと思ってはいるが公式メーカーである任天堂に修理を依頼すると結構な日数がかかってしまうようで、コロナウイルスの関係で子供的にはSwitchが何日も触れなくなるのは我慢しがたいそうでした。

子供は自宅にいてゲーム出来ないと退屈ですよね。

何か別の趣味があるという子供なら話は別ですが、今の時代はゲーム機で家で遊べない、外にも気軽に遊びに行けないとなると死ぬほど退屈そうです。

とりあえず一度見てあげる事にしました。

修理の流れ

①まずは事前の動作の確認

②分解して状態の確認

③問題のある部分の清掃や修理作業

④動作の確認

こんな感じで進めていきます。

①事前の動作確認

これは上記で書いたように2点ある不調を実際に確認してみます。

本体と一緒に濡れてしまったジョイコンは壊れている可能性がある為、私のジョイコンを取り付けます。

NS1

画面の左下を見ると左側のジョイコンは認識しているけれど、右のジョイコンはグレーアウトしている事が確認出来ます。

これは症状②の「認識出来ない」に当たります。

症状①の「充電が出来ない症状」は写真を撮り忘れてしまいましたが、本体に充電器を挿した状態でホーム画面下部の右から3つ目のコントローラーの項目を見る事で確認が出来ました。

②分解して状態の確認

パパっと裏のフタを取り外して鉄板も取って最初に水濡れシールを確認します。

NS2

バッチリ滲んでいます。

すぐ近くの電源周りも確認してみます。

NS3

この辺りも汚れが目立ちます。

コンデンサの周囲が白くなっているのが分かると思います。

 

パッと見だと「どこが汚れているの?」とか「あんまり大した事はなさそうじゃない?」とイメージしてしまうかも知れませんが「濡れた形跡がある事自体が異常」なのです。

これだけ濡れた形跡があるのならば基板の裏側まで水濡れしている可能性も大きく、この時点で基板を一度取り外す必要があると確定しました。

そして、次に問題のあるジョイコンを取り付けるスライダー部分のコネクタを確認してみます。

まずは左のレール部分のコネクタを抜いて端子を確認します。

NS4

腐食もしているし焦げついてしまっていました。

これだと電気は正常に通らないですね。

ちなみに左レールはジョイコンの充電が出来ないと言っていた方です。

 

右レールのコネクタも確認してみます。

NS5

左と一緒な感じでしたが、こちらには焦げ付きはないので腐食を取り除けば復旧出来そうです。

ついでに液晶画面を裏側から照らすバックライトのコネクタも見てみましたが同じように腐食してしまっていたので、これも後で綺麗に清掃しておきます。

③問題のある部分の清掃や修理作業

清掃には無水エタノールを使用します。

間違っても水道水なんて使用してはいけません。本末転倒です。

基板を取り外して裏側も確認してみるとそこそこ腐食があったので綺麗に清掃しました。

NS6

基板以外にもソフトトレーやSDカードスロット、排熱ファン、パワースイッチケーブルやバッテリーなど全て綺麗に清掃します。

あと水濡れ時に腐食しやすいジョイコンを取り付けるレール部分の端子ですね。

レール部の端子は本体から外して銀色の小さい芯を抜くと簡単に取れるので清掃がしやすいです。

④動作の確認

清掃を終えたら分解したパーツをある程度まで組み直します。

そして症状が改善したかどうか、動作の確認をします。

NS7

右のレールはジョイコンを認識できるようになりましたが、左のジョイコンは充電の反応が無いままです。

※充電がMAXだからという訳ではなく本来はココで雷マークを表示させる事が出来ます。

コネクタの焦げが取り除けなかった事が改善しなかった理由です。

これはもう交換するしか無いので、一旦元の部品を外してから新しい部品を仮付けして充電の可否を確認してみます。

NS8

写真だと見え辛いですが裏側に仮付けしたレールを取り付けています。

で、画面中央の辺りを見るとわかりますが、左のジョイコンも充電の反応が出るようになっていますね。

レールを取り替えて改善が出来る事を確認したので、後は実際に交換をして作業は完了です。

NS9

これで認識出来なかった症状と充電が出来なかった症状が改善しました。

これでどうぶつの森をゴロゴロしながらプレイできるようになりました。

おわりに

ニンテンドースイッチにお茶をこぼしたとか、キッチンで濡れたとか、お風呂に落としたとか。

私の周囲だけでも色んなパターンでの水濡れの話を聞きます。

3DSの時もそんな感じでしたが、ゲーム機やiPhoneとかもそうです。

こういった機械は水気のある場所では使わないように気を付けましょう。